2014年1月29日水曜日

香港精神!

香港精神!
香港人がよく口にする言葉です。
「香港人魂」とでも訳しましょうか、なんか困難なことがあった時、この言葉で自分を相手を励まします。
では何が香港精神かというと、踏まれてもそこに生え続ける雑草のごとく、どんなことがあってもしぶとく生き抜いて行く、というのがそれです。
香港人のこういうところが、私は一番好きです。
返還があろうが、SARSが蔓延しようが、リーマンショックがあろうが、またどこからともなく這い上がってくる、それが香港人です。
不況だ、仕事がない、とか言って落ち込んでるヒマは香港人にはないのです。
金儲けのためにせっせと働らこ、ってとこでしょうか。
悪く言えば生きるためなら手段を選ばず、昨日の敵にもすり寄っていく、身を翻す、ということにもなるのですが。

たとえば、20年前、私が香港に来た時は、普通語(中国語の標準語)を話す人はあまりいませんでした。当時広東語があまり得意でない私が普通語を話すと、ロコツにイヤな顔をする人もいました。それに中国への返還が決まって、皆中国を恐れ移民ブームに沸いていました。絶対中国なんかうけいれるか、ってなカンジです。

ところが今、どうでしょう?
今や普通語を話せない香港人は年配の人くらいで、皆ほとんど話せます。
それどころか、普通語が話せないと就職にもひびきます。
香港の観光客の75%が中国大陸からとなった今、彼らを相手にしなければ生き残っていけません。かつては日本人観光客でにぎわった、カントンロードのブランド街やデューティーフリーショップも、すべて大陸人向けにシフトしています。この変わり身の早さ・・・すごいです。

そう、香港人は「好實際」(ホウサッジャイ)すごく現実的なのです。
むしろ「實際」でないことを非常に嫌うと言ったほうが適切かもしれません。
これもよく香港人が口にする言葉です。
上司が「唔實際」なことを要求したりすると、それに対する反発はすごいです。

あともうひとつ、香港精神をあらわす言葉として「合理」(ハップレイ)というのがあります。
日本語の合理と少々意味合いが異なり、「理にかなっている」という意味になるのですが
これも香港人がひじょーに気にする点です。
イギリス植民地だったこともあり、香港人は非常に法律を重んじ、義務と権利、筋が通っていることを重視します。なあなあで決めるとか、その場の雰囲気でというのがあまりなく、「合理」かどうかがポイントとなります。合理でないことを要求されたひにゃ、そりゃー大変な騒ぎになります。とことん追求します。相手に非を認めさせるまで引きません。その代わり自分のしたことが「唔合理」となれば素直に認めます。

香港人部下を持つ日本人マネージャーがよく突かれるポイントです。
この2文字をおぼえておくと香港人マネージメントはうまくいくと思います。

今日はちょっと堅苦しくなりましたので・・・このへんで・・・

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